飛鳥坐神社の境内にある陰陽石。
古代の人々の性崇拝の痕跡が境内のあちこちに見られます。
飛鳥坐神社で行われる「おんだ祭」は夫婦和合の滑稽な所作で人気を集めています。
古代ミステリーの中には、数多くの性にまつわるお話が残されているのをご存知でしょうか。
古事記の中の
国産みの神話には、こう記されています。
故れこの吾が身の成りあまれる処をもちて、汝が身の成り合はざる処を刺し塞ぎて、国土を生み成さむとおもふ。
今となっては露骨な表現にも聞こえますが、神聖な行為であることに変わりはありません。
伝統行事であるおんだ祭は、1部と2部に分かれる2部構成になっています。
第一部では五穀豊穣を願い、田植えなどの儀式が行われます。
農耕で利用された牛も登場しますので、なかなかリアルな光景です(笑)
もちろん、本物の苗を使うのではなく、「松苗」といって松で模した早苗を植える動作が演じられます。
そして第二部が子孫繁栄を願う天狗とお多福の結婚式です。
神様の前で夫婦和合の所作が演じられるのです。
神様が保証人になる神前結婚式ですね。
現代の神前結婚式において使われる、瓶子(へいじ)をご存知でしょうか。
瓶子にも深い意味があるんですよ。
瓶子とは、酒を入れて注ぐ瓶のことです。細長くて注ぎ口の狭い瓶のことですよね。
瓶子には雌雄一対の蝶があしらわれています。
結婚の儀式では、瓶子を三度振ります。
これは夫婦和合の擬態行為であると云われています。
一種の魂振りですね。
お祭りなんかでお神輿を担いで、ワッショイワッショイとお神輿を振り動かしますが、あの行為も神輿振りといって、夫婦和合の擬態行為につながっているそうです。
おんだ祭の動画が YouTube とニコニコ動画にアップされていましたのでご案内致します。
【ニコニコ動画】【奇祭】おんだ祭4/4
天狗とお多福。
なぜ天狗とお多福なのでしょうか?
「日本書紀」の天孫降臨の段に、
天鈿女命(あめのうずめ)が猿田彦の前で裸踊りをする場面が出てきます。
天鈿女命(あめのうずめ)が後のお多福(おかめ)に変形していきます。
民間の里神楽の中に、お多福として伝承されていくことになります。
一方の猿田彦は天狗へとつながっていきます。
天狗とお多福の由来は、猿田彦と天鈿女命(あめのうずめ)に行き着きます。
天狗は日本固有のもので、中国においては流星を表すようです。
天狗の赤い色は火の玉の色に由来しているんですね。
天狗の高い鼻は、男根の相似形と捉えられているのではないでしょうか。
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